犬も歩けば880 古代出雲と抹茶
23日、出雲学研究所が主催し、松江市内で開催のフォーラムに参加しました。
『激変! 日本古代史』(朝日新書)の著者、ノンフィクション作家の足立倫行氏の講演。足立さんに加えて藤岡大拙先生、元山陰中央新報社 論説委員の岡部康幸氏による鼎談という次第でした。
講演「古事記の新解釈を通した出雲」
鼎談「古代出雲の魅力」
足立さんは鳥取県境港市の出身。講演の冒頭で、子供のころに祖父のいる安来市へ行って、農家の方が抹茶を飲むのに驚いた体験を述べていました。漁師町の境港市は気質が荒く、抹茶の習慣は限られるようです。
配られた質問用紙に記入しました。私の関心は、「どうしたら島根に来てもらえるか」にあります。
質問:1.古代研究におけるフィールドワークの意味、価値はなに
か。
2.出雲に来てもらうよい方法。
幸い藤岡先生の目にとまり、足立さんの答えを聞くことができました。
以下、足立さんの答え、コメントです。
・「出雲」という言葉がブランドだ。力がある。
・出雲弁をいかす。
・ゆったりした、スローなテンポをいかす。
・古いよさをいかす。
なかでも強調していたのは「抹茶のサービス」です。答えは古代研究の近辺でなく、抹茶との取り合わせにあるというわけです。
藤岡先生の著書に「出雲人」があります。出雲人の欠点、弱点をさんざん述べた後、唯一の美質を「細やかな感性」とし、抹茶が広がった理由だと述べられています。
足立さんからいい答えをもらったように思います。ドラッカーも言っているように、強み(美質)を生かすほかありません。
9.26