3日、都内で、有機野菜の生産者・関元弘さん(42歳)の講演を聴きました。
22名で構成する「オーガニックふくしま安達・OFA」の代表です。
関さんは2006年農業の世界に入りました。都内の生まれで、農家出身では
ありません。農水省に勤務していたとき、福島県二本松市で2年間仕事をした
ことがきっかけとなり、Iターンして農業の世界へ。夫人は農水省の同僚だった
方ですが、留学した英国の農業に希望をもち、就農に積極的だったそうです。
関さんの拠点は二本松市東和地区(旧東和町)です。かつての「養蚕日本一」。
(いまは「放棄地日本一」。)福島県は有機農業に力を入れていて、二本松市は重点
区
です。「結い」の精神が生きていて、桑の木の掘り起こしから始まった畑作りでは
助けてもらいました。盛んだった「どぶろく」文化は、「ワイン」に転じています。
OFAの特長は有機野菜を核とした「多角経営」です。種類では地発泡酒(ビー
ア)、
ワイン、シードルを生産・販売しています。有機農業の理解に必要な「農業体験」、
「農家民宿」など、グリーンツーリズムにも取り組んでいます。「木綿栽培」もこの
中に位置づけられるでしょう。
2012年に1000万円近くあった売り上げは、昨年大幅に落ち込みました。
「震災支援疲れ」「原発の水漏れ」が要因です。厳しい現実ですが、関さんは
楽観的で、前向きにフクシマ復興にあたろうとしています。
講演の参加者は、OFAを支援したいというシニアたちですが、有機農業の理解は
いまいちです。「まずは行ってみよう」とのコンセンサスができつつあります。
3度目となる「石川町応援ツアー」の経験は、貴重な情報です。上記3種のお酒
に「どぶろく」「日本酒」なども加えた「アルコールツーリズム」が面白いとの
声もありました。
3.11 三島 八雲の会