5月22日から1泊2日、9名で、二本松市へ行ってきました。マイクロバスで
したが、片道4時間ほどかかります。
22日の行き先は、東和地区(旧東和町)。「養蚕日本一」だった地区で、いまは
有機農業が盛んです。農業(野菜、果樹)に加えて加工品(酒類、果汁)、ツー
リズム(農業体験、農家民宿)の三位一体で、活路を拓こうとしています。助け
合い(ゆい)の精神が生きているそうです。
ふたりの語り部をご紹介します。ひとりは「NPOゆうきの里」の武藤専務理事。
「県や市がしないから自分たちがやる」と気概をお示しでした。事業は道の駅の
運営管理、野菜販売、放射能検査などです。なかでも「里山復活」を目標に、多く
の大学に調査を委託していて注目しました。フィールドワークの学生たちは、農家
民宿を利用しています。
もうひとりは、「ふくしま農家の夢ワイン㈱」の斉藤社長。東北で2番目のワイン
特区認定を受けています。ブドウ栽培により耕作放棄地の解消、ワイン醸造を通じ
て都市との交流を期待しています。リンゴから作るシードルは、昨年から販売を
始めました。斉藤さんには、特技のそばを打って、歓迎してもらいました。
23日は旧市内の、霞が城公園、智恵子生家・記念館などを見学。お城では二本松
少年隊の悲劇を学びますが、整備の行き届いた樹木、滝の配置などで、公園として
も楽しめます。天守閣跡までは健脚が求められます。
智恵子が「青鞜」の表紙を描いたとは知りませんでした。ハサミで切ったコラージュ
の「紙絵」は見ものですが、これも知りませんでした。一見の価値ありです。
大げさですが驚嘆したのは蔵元「大七」です。洞爺湖サミット、OECD会合晩餐会
の乾杯酒に採用されました。修道院をイメージしたひときわ目をひく大きい建物が
2棟。製法は伝統の純米生酛造りを守り、精米や蒸し米に独自技術を使っています。
専門の案内人がいて、試飲もあり。遠くの人もひきつける要素が揃っています。
東和地区の農業と、旧市内を組み合わせて新しいツアーの商品化をめざしています。
6.3 三島 八雲の会