雲南市役所から「さあ、たたらと暮らそう」なる冊子が届きました。2018年6月に発足した「雲南市たたらプロジェクト会議」の報告です。(B5 32P カラー)
従来のアプローチと全く違うことに注目しました。今までは中央の学者、文化人の講演、いわば大所高所からの論を拝聴する形が多かったと思います。今回は三刀屋高校生のように地元の人たちが、足元を見つめようとしています。
積み出し港は安来という知識でしたが、認識不足でした。「斐伊川を下り、日御碕の宇龍まで運ばれ、北前船に載せて大阪や北陸方面に運ばれていた」とあります。
以下はビジネス化の動きです。
1. たたらショップ/(株)田部
たたら御三家の田部長右衛門さんの発言です。
・2018年10月、吉田町に全国初の「たたらショップ」を開設した。六本木のミッドタウンでも取り扱っている。
・「いいものを高く」売っていくビジネスモデルを作る。
・いずれ海外にも打って出たい。
2. 女子旅/スターツ出版
「女子旅」を総合的にプロデュースしています。
・2017年首都圏の女性を対象に2つのテーマで情報発信した。
・テーマの一つは「食」。「たたら里山ごはん」なる特集を組んだ。
二つは「暮らしのレベルアップ」。「一生もの」「本物」に触れてもらい暮らしを見つめ直してもらう企画。
・たたら文化は、確実に働く女性に響くことがわかった。
3. 人材育成/富士通
企業の壁を越えた人材育成の場(エンジニア志塾)を立ち上げています。
・プログラムに「たたら合宿」を組み込んだ。
・奥出雲地域は、企業人の人材育成の場として最適との確信を持った。
・それはこの地域の産業、自然環境、地域社会のありようが、企業人が 持つべき倫理観や価値観を育む上で大切になる様々な気づきと、感動を与えてくれるから。
速水市長は「たたらがすごいものと住民が知り、誇りにしたい」と語っていました。方向が見えてきているように感じています。
冊子を入手して、お読みになることをお勧めします。担当は観光振興課の渡部喬さんです。
watanabe-takashi2@city.unnan.shimane.jp
2019.6.15